今回は、脂肪腫? の話です。

4、5、6月はフィラリア、狂犬病でたくさんの飼い主さんに来院いただきました。
その際、お話をいろいろとさせていただきました。

飼い主さん : 「体のあちこちに脂肪の塊があるのだけど、
          ほっておいても大丈夫ですよね?」
私        : 「これらの塊は脂肪であることを確認したことがありますか?」
飼い主さん : 「やわらかいので脂肪だと思ってました…」

このような会話がけっこうありました。

    やわらかいできもの → 脂肪腫 → ほっておいても大丈夫

という考えは、時に非常に危険なことがあります。
もし癌(がん)が脂肪に包まれている状態であれば、触ってやらわかくても
ほっておいて大丈夫ということにはなりません。

最低限の検査として できものに針をさして、針の中に入ってきた細胞を
(染色して)、脂肪かどうか確認したほうがいいかと思います。

10箇所のやわらかいできもののあるダックスの飼い主Aさんも
「ほっておいて大丈夫でしょう?」とのことでしたが、
今回、10箇所すべてに針をさして検査したところ、そのうちの1箇所が
悪性のものでした(肥満細胞腫でした)。

10箇所も針をさすのは気の毒ですが、癌(がん)を放置するほうが、
もっと気の毒なことになってしまいます。

針をさす検査(針生検、FNA)は万全の検査ではありません。
脂肪腫と診断されても、かたまりがどんどん大きくなるようなら、
再度検査を受けたがいいと思います。

第21話以降はこちら

第20話 海外移住

第19話 大型犬の食欲

第18話 また肛門腺の話

第17話 肛門腺の化膿

第16話 犬と猫の便秘

第1話 消毒液

第14話 窓の外

第13話 仔猫とハジラミ

第12話 猫とユリ

第15話 毛玉ケア

第11話 こげ茶色の耳垢

第9話 爪のけずれかた

第6話 自転車での散歩

第8話 雪の日の散歩

第7話 巻き爪

第10話 マダニ予防

第5話 脂肪腫?

第4話 てんかん

第3話 腎不全

第2話 輪ゴムに注意