札幌市西区では、ゴールデンウィーク前後にマダニに吸血される犬が
増えるようです。その後、マダニによる被害は秋まで続きます。
ちなみに、去年マダニが顔についているのでとってほしいとのことで
当院を受診された犬の頭数をまとめると
ゴールデンウィーク前後 10頭
5月(GW以降) 2頭
6月 1頭
7月 2頭
8月 2頭
9月 4頭
と明らかにゴールデンウィーク前後に多くなっていました。
天気がよくなり、マダニの活動がさかんになるのと
犬をつれて、散歩、山、ドッグランにお出かけすることが多くなることが
重なるためだと考えています。
また、秋にもGWほどではないですが、ちいさなピークがあります。
犬の顔、特に鼻、目のまわり、耳の周りを吸血されることが多いです。
マダニは吸血するときに、やっかいな病原体を
犬、猫や人にうつすことがあります。
(、バベシア症、ヘモバルトネラ症、ライム病などです。)
吸血しているマダニをご家庭でとる飼い主さんがおられますが、
うまくとらないとマダニの頭が犬の皮膚の中に残ってしまう恐れがありますので
ご注意ください。受診していただいたほうがいいかと思います。
マダニ予防は4〜6週間に1度、背中に液体の薬を塗る方法が
主流となっておりますが、飲み薬タイプのマダニ予防薬もでてきました。
マダニがいったん犬、猫に取り付いて吸血してから駆除するタイプや、
マダニを寄せ付けにくくするタイプがありますが、
当院では昨年同様マダニを寄せ付けにくくするタイプの背中に塗る薬と、
今年から飲み薬タイプのマダニ予防薬も準備しております。
この時期、狂犬病の注射があったり、そろそろフィラリアの予防が始まったりと
犬や飼い主さまにとってはいろいろと大変な時期ではあるのですが…。
フィラリア症は、蚊でうつされるので、散歩にいっさい行かない室内犬でも
予防薬を飲んだほうがいいですが、
マダニ予防は散歩にいっさい行かない室内犬は必要ないと思います。
以前散歩中にマダニに吸血されたことのある犬
(その犬の散歩コースにマダニがいるということです)や
山にハイキングやキャンプまたドッグランに行く予定のある犬には
マダニがつく可能性の高いゴールデンウィーク前から、
すなわち4月中旬〜下旬からのマダニ予防を強くおすすめいたします。